築年数がある程度経過したお家の場合、外壁のリフォームが必要になってきます。その場合、選択肢にあがるのが、まずは外壁塗装です。築年数を経たお家なら外壁の張り替えや外壁カバー工法も視野に入ってくるでしょう。これらのうち、どちらを選ぶのが正解なのでしょうか。外壁の素材別に徹底検証していきます。
外壁塗装
最もリーズナブルな外壁塗装
建物の外壁が健全、もしくは補修可能な場合に行うメンテナンスで、外壁塗装によって防水性を回復させます。クラック(ひび割れ)などがある場合、補修した上で塗り替えを行います。塗り替え時期は塗料の耐用年数や種類にもよって異なりますが、標準的なシリコン塗料で約10年後、無機塗料で20~25年です。外壁カバー工法や外壁の張替えに較べると工事費は安く、工期も短めになります。
外壁カバー工法
費用と耐用年数のバランスがいい外壁カバー工法
建物の外壁の強度は保っているものの、そろそろ寿命という場合に行う外壁リフォームです。これまでの外壁を撤去せずに、その上から新しい外壁を貼り付ける工法です。撤去費用や廃材処理費がほとんど掛かりませんので、外壁の張替えよりもリーズナブルになります。外壁が二重になるので、断熱性や遮音声なども高まります。
外壁の張り替え
外壁内側の防水紙なども整備できる外壁の張替え
外壁に補修不可能な不具合や寿命が発生しており、外壁カバー工法を行えるだけの強度がない場合に行う外壁リフォームです。文字通り、これまでの外壁を撤去し、新しい外壁に張り替える(取り替える)ます。外壁を取り外すので、その内部の防水紙などのお手入れもすることができます。建物の構造にもよりますが、外壁材を自由に選ぶことができますので、大幅なイメージチェンジも可能です。
費用的には一番安く外壁をリフォームできるのが塗り替えになります。総2階25坪の一般的な戸建て住宅ならスタンダードなシリコン塗料を使った外壁塗装の場合、約60万円程度で、耐用年数が20年以上と言われる無機塗料を使った場合でも約80万円程度です。
それに対し、外壁カバー工法の場合は150万円、外壁の張り替えの場合は180万円です。2倍~3倍程度のお値段になります。もちろん、外壁カバー工事も、外壁の張り替えも、定期的にメンテナンスしなければなりません。
外壁カバー工法や外壁の張替えは現在の外壁の寿命が近付いてきた場合や反りやクラック、割れなどの致命的な不具合が発生した場合に行うものです。定期的にメンテナンスを行った場合、窯業系サイディングでは30年以上、金属サイディングも30年以上の耐用年数があると言われています。